映画著作権監視ネットワーク

映画の著作物を守り、違反を有志で監視しています。

2019年3月12日のGoogle検索のアルゴリズム変更で違法動画が得をしている?

2019年3月12日、コアアルゴリズムのアップデートをGoogleが開始したと珍しくTwitterで関係者がアナウンスしました。普段はとくに告知もなく行うので、今回の一件は話題になりやすかったようです。

コアアルゴリズムのアップデートというのは、Google検索でどんなウェブサイトを表示するかの判断をする仕組みに変更が加えられたということです。つまり、ググると表示されるサイトが大きく変わりました。

これはもちろんGoogle検索の質を向上してユーザー体験を高めることを目的にしているのは言うまでもなく、なのでユーザーは素直に喜ぶべき話のはずです。

ところがそうも言っていられない状況があるようです。

当ネットワークの調査によれば、このコアアルゴリズムのアップデート以降、Youtubeに番組や映画を丸ごとアップした違法動画コンテンツが上位表示されている事例を複数確認しました。そのため特定のキーワードで検索するだけで、容易に違法動画にアクセスできるようになってしまっています。リーチサイトすら必要ない状態です。

なぜこのようなことになってしまったのか。

推察するしかありませんが、Googleは検索したユーザーの意図を汲み取って関連性の高いサイトを表示することを目指しています。つまり、違法動画を見たくて特定のキーワードで検索したユーザーには、要望を満たすように違法動画を表示している…そうした状況です。

生真面目といえばそうですが、これは当然ながら大きな問題があります。

本来、法的にも道義的にも正しいことをするならば、違法動画を見たくて特定のキーワードで検索したユーザーには、正規のサービスやその正規のサービスを紹介するサイトを表示すべきです。

Googleはその対応に関してはまるで興味を示していないことを窺えるような事例でした。

著作権を有しているコンテンツ管理者の企業や個人は、動画サイトに違法にアップロードされたコンテンツ自体を削除することに集中しなければ、利益を守ることはできないと考えるべきでしょう。

GoogleYoutubeなどの動画サイトにまだまだ甘いです。強く訴えていくことが必要ではないでしょうか。

 

静止画ダウンロード違法化で違法サイトは得をする!?

「ダウンロード違法化」を音楽や映像に限らず、著作物一般に拡大する、いわゆる「静止画ダウンロード違法化」について審議している文化審議会著作権分科会小委員会。静止画、つまり画像まで違法化の範囲を広げるその方針は、インターネットの日常にとんでもない影響を与えるものです。

もちろん、違法サイトを撲滅したいという狙いがあるのはわかりますが、有識者の中には逆に違法サイトの取り締まりを妨げると心配する声もあります。

どういうことでしょうか。

一般的に、違法にネット上にアップロードされたコンテンツを見つけた場合、その証拠をとるのが普通です。画像の場合なら、その画像が無断でアップされたウェブページのスクリーンショットをとるなどして、記録保存するでしょう。

しかし、静止画ダウンロード違法化の場合はこれができなくなってしまいます。第三者著作権の帰属する写真や文章が違法に含まれるようなネット上の犯罪行為を、将来の法的措置に備えて保存することが不用意に行えないという問題。政府側の意見では「違法にアップロードされた著作物を外してダウンロードすることによる対応が可能な事例もある」としていますが、それでは意味がありません。

これはつまり、あなたの描いたイラストが誰かのサイトに勝手に使われていても、その記録を残そうとスクリーンショットをとれば、あなた自身が犯罪者になってしまい、違法サイト側にしてみれば有利になってしまいます。これでは本末転倒です。

今回の静止画ダウンロード違法化案。クリエイターの人ほど、関心を強く持って意見を訴えていかないと、著作物を守ろうとした自分が犯罪者になってしまうかもしれません。

 

静止画ダウンロード違法化案に反対続々。その問題点とは?

一般財団法人情報法制研究所(JILIS)は2月8日、「ダウンロード違法化」を音楽や映像に限らず、著作物一般に拡大する、いわゆる「静止画ダウンロード違法化」について審議している文化審議会著作権分科会小委員会に対し、「保護法益・利益に立ち戻った原理的な考察を欠く」「対象範囲を限定しないことによる副作用の指摘を無視している」と批判した。

その上で、刑事罰のみならず、民事規定についてもダウンロード違法化となる著作物を「原作のまま」のものに限り、「著作権者の利益が不当に害される場合に限る」ことを明記するよう提案した。

 ↓詳細は以下の記事へ

www.itmedia.co.jp

「漫画家を守るためにやっていると言われると、ちょっと違うなと思う」――漫画家の赤松健さんは、著作権を侵害する違法ダウンロードの対象を拡大する政府方針について、こう懸念を述べる。2月8日、参議院議員会館でこうした政府の方針に対する実質的な“反対集会”が開催された。

本集会では、1月23日に反対声明を出した日本マンガ学会会長でもある漫画家の竹宮惠子さん、漫画家の赤松健さん、法学者の大屋雄裕さん(慶應義塾大学教授)、藤本由香里さん(日本マンガ学会理事、明治大学教授)が登壇。これまで映像と音楽に限定されていた違法ダウンロードの対象を静止画やテキストなど著作物一般に広げる政府の意向について、「漫画の研究や創作活動を阻害する」「そもそも法的な実効性があるのか疑問」など、それぞれの立場で反対意見を述べた。

 ↓詳細は以下の記事へ

www.itmedia.co.jp

ネット上でも疑問の声が多数聞かれます。 

ニコニコ動画のランキングの?%は違法アップロードだった!? 大手動画サイトが抱える闇

違法アップロードを撲滅しようと、ブロッキングなどの対策が議論されているが、その規制のターゲットになっているサイトは、ほとんどがマイナーなものである。一般的には名の知られたサイトではなく、知る人ぞ知る“怪しい”サイトが多い。

しかし、大手のサイトにも依然として、違法なアップロードのコンテンツが多数存在している。

今回は日本の動画サイトとしてインターネット初期から非常に勢いのある「ニコニコ動画」を対象に、どれほど違法なアップロードのコンテンツが存在するのか調査した。

といっても全てをチェックできるわけはない。そこで、カテゴリ別24時間総合ランキングの中の一部のカテゴリから、リストされた動画の内、違法アップロード動画がどれくらい占めるのかを調べてみた。

 

結果、違法アップロード動画がとくに目立つのは「ラジオ」カテゴリだった。

ランキング上位50の動画の内、34%にあたる17の動画が違法にアップロードされたものだった。その大半がラジオ番組のほぼすべてをアップしているものである。

ラジオは音声コンテンツなので、容易にアップロードしやすいというのも、この多さの理由かもしれない。ただ、中には動画を含んだラジオ番組もあるので、純粋に定期的に視聴者を取り込みやすい人気さがあることが、違法アップロードの需要につながっている可能性もある。

とにかくこのサイトの利用者に目につきやすいランキングにさえも違法なコンテンツが蔓延している状況は問題である。しかも、ニコニコ動画は子どもも多く利用するような普通の動画サイトだ。問題の深刻度は大きい。

マイナーなサイトをブロッキングすることを議論するのはいいが、もっと身近な大手サイトで起きている問題に対応できていない現状をまずどうにかすべきであろう。

 

通報された違法動画サイトの一覧

※アクセスできないように、URLは部分的に伏せています。


違法アップロードされた動画のリンクを掲載しているサイト

y*m*5**.com
mh***t****er.com
si****i.f*****.jp
f***m****.n*k***e.net
m****f***m*****.com
e***f**e.com
m*r***e***d****.com
f***m****1***.r****.jp
t******d***m.com
blog.live*oor.jp/j*******s*b**tl**
www2.f******f**e.net
www3.g******s.sc

詐欺的なアフィリエイトサイトへの誘導リンクを掲載しているサイト

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